原状復帰できる壁を10年前に作ったけど、結局ガチの壁を作ることになった話。
はじめに
10年前に作った壁は子供が出て行ったら元に戻せるように、穴を開けずにディアウォール(突っ張り棒的な仕組み)で作成しました。
でも、長女が県外の大学ではなく、地元の大学に落ち着いてしまったので、まだ10年くらい4人で暮らすことになりそうですw。しかも、子供が高校生&大学生になると、今までの半透明のプラスチック段ボール(プラダン)壁では、音と光がダダ漏れで困ることが増えてきました。
具体的には、深夜までボイスチャットで友達とゲームしたり、課題や宿題をがんばったりすると、もう片方の部屋で寝辛いという問題が発生します。
準備
光を防ぐだけなら黒いプラダンを貼れば良いんですけど、音も防ぐとなるとDIYでは難易度が急激に高くなり、工具もちゃんとしたもの(高額)が必要になります。
材料
- 2×4木材 8フィート (柱) 5本 3,200円
- 2×4木材 6フィート (縦) 10本 5,000円
- ゼオン化成 軟質遮音シート サンダムCZ-12 10m × 2セット 16,000円
- Moon River 吸音材 吸音ボード 30x30cm 24枚入り × 8セット 36,000円
- プラスチック段ボール 91x182cm 白 厚さ4mm × 11枚 9,000円
- MAG-ISOVER 厚さ 25 幅 605 長さ 910mm 入数20 グラスウールボード 9,000円
メインの防音シートです。幅94cm、厚さ1.2mmなので加工しやすいですが、10m巻きは重さ20kgもあり、男でも持ち上げて移動するのはシンドイレベルです。壁の両面に貼るので2セット購入しました。
グラスウールの断熱材です。本当は16枚あれば良いんですけど、通販で買ったので切りの良い20枚入りになってます。ただ、余ったグラスウールは産業廃棄になるので、ホームセンターの安いスタイロフォームでも良かったかなと思います。(遮音性能は劣るみたいですが)
奥に吸音パネルもあります。
メインの壁は、またしてもプラスチック段ボールです💦(片面は前回のを流用で、もう片面は新規購入です)。
一番遮音性が高いのは石膏ボードなんですけど、余ると産業廃棄物になるし、車で運べないし、壁が分厚くなるし...といろいろな理由があり、「防音シート+プラダン+吸音パネル」の3層構造を両面に貼り付ける作戦で行ってみることにしました。
2x4材も足りなかったので買い足しました。(前回は横棒が1x4材だったけど、本格壁なので2x4で統一しました)
困ったのは、ジムニーシエラは室内が狭くて大きな材料が運べない点です。今回はなるべく通販で揃えたので、ちょっと割高になってしまいました。
でも、実は2x4材の8フィート(2440mm)がギリギリ載せれることがわかり驚きました!助手席足元から斜めに入れてギリギリなので大量には運べないですけどね💦。(ちなみに91x182cmのプラダンや石膏ボードはどう考えても無理です...)
工具
- マキタ 電動ドライバー 14.4v(バッテリー2個、充電器付き) 38,000円
- マキタ 電動丸のこ 14.4v(単品) 31,000円
- マキタ コードレス掃除機 14.4v(単品) 15,000円
- 丸のこガイド 2,500円
- スクエアビット 3SQ(たる木ビス用) 780円
- さしがね(曲尺) 300円
- Amazonベーシック ステープルガン 6-14mm(ハンドタッカー) 1,500円
- SK11 ステープルリムーバー ホチキスの針外し SSR-175 700円
- カッター
- はさみ(大型のもの)
- プラ/ゴムハンマー
- 金づち
2x4材を既存のジグソーでカットすると斜めに切れてしまうので、新たにマキタの丸ノコを購入しました!(3万円オーバー)
試し切りしてみました。
「えっ?すご!!」。断面がホームセンターで有料カットしてもらった時と同等の滑らかさでした!😮パッケージに鮫肌って書いてあったけど、まさに断面の手触りがそんな感じでした👍。
消耗品
- ウイング たる木ビス 150mm 1箱100本入 4,000円(使ったのは20本くらい...)
- ダイドーハント ステンレス コーススレッド 3.8 x 65mm (80本入) 800円
- 3M 多用途 両面粘着テープ GPT-020F 12mm x 50M × 2セット 2,200円
作業開始
1日目:準備と採寸
既存の壁を外して柱だけにしました。
柱が邪魔なので、一旦端っこに寄せておきました。
この日は、壁や天井の寸法を測って、設計図を作る所まで実施しました。困ったのが、壁も天井も歪んでいて測定位置によって長さが違った点です😱。
この場所は、1階も2階も大空間(14~16畳)で壁がないうえに、後付けでカーポートを家にボルト留めしているので、柱が歪んでしまったのかもしれません。(まあ、古い家だとこれくらいの歪みは普通みたいですけど...)
2日目:枠づくり
この日は、壁のメインとなる枠を作りました。
普通は、壁が分厚くなる方向に2x4を並べるんですけど、今回の部屋はスペースが狭くて分厚く出来なかったので、薄い側で壁を作ることにしました。(あまり一般的ではないので参考にならないかも💦)
メインの枠は壁と天井側にビスでがっつり固定しました(フローリングには打ってません)。そこで困るのが89mmの厚みのある板を貫通させたうえで、家の柱にも届く長さが必要な点です。
探すと「たる木ビス」という屋根用の板を固定するものが見つかったので、それを買いました。
なんと150mmもの長さがあるので、2x4の厚い方を余裕で貫通して、家の柱にがっつり食い込むことが出来ます。
ただ、これだけの大きさビスだと、+ネジではトルク不足なので、四角いネジになってます。(これ用のビットSQ3が必要です)
メインの枠の後は、大量の横棒を付けていきます。
一応、幅は91cm、高さは60cm(×3で約182cm)の規格サイズになるようにしたので、将来的に石膏ボードとか貼ることになっても、枠はそのまま使えると思います。
この横棒をカットするときに、丸ノコが大活躍しました!(逆にこれがないとやってられないレベル)
普通なら同じ長さの木材を大量に作れば良いんですけど、全体的に歪んでいるので、その都度現物合わせしてカットしなければいけないのが辛かったです。(無駄に時間がかかる...)
横棒はビスの斜め打ち(上下で2本)で固定しますが、フリーハンドでやるとずれてしまうので、余った板をビス打ちしてガイドとすることで、安定した位置にビス留めすることが出来ました!(Youtubeで調べた情報です)
斜め打ちは65mmの+ネジでやりましたが、斜め前提ならもう少し長めのビスでもよかったかもしれません。
丸一日かかって枠が完成しました!
3日目:防音シート(片面)
とりあえず、片面だけ防音シートを貼り付けました。
シートは10mだと20kgと重たいですが、大きめのはさみカットして、約2.5m単位(約5kg)にすれば、なんとか作業できるレベルです。
ただ、幅が94cmという不思議なサイズで、一般的な91cmに調整するのが凄く面倒でした。(後からわかったけど、+3cmは重ねて貼り付ける前提になっているからみたいです💦)
細かい微調整が面倒でしたが、なんとか貼り終わりました。
固定方法は、両面テープで支えられる重量ではないので、ハンドタッカーを使いました。大工さんが使っているホッチキスみたいなものをパチン!パチン!...と打ち込むアレです。
電動タッカーは予算不足で買えなかったので手動式の1500円のものでがんばりました。Amazonのものは、ホッチキスが1000本も付いてきて便利でしたが、特殊サイズで交換用のホッチキス選びが面倒らしいです。(今回の作業は千本で足りました)
反対側は何もしていません。(グラスウールがまだなので)
4日目:グラスウール
グラスウールは605×910mmの規格サイズですが、壁の内側に埋め込むので結局カットする必要があります。
厚さが2.5cmしかないので、カッターで簡単に切れました。ただ、ガラス繊維が飛ぶのでマスクとかした方が良いと思います。(室内だと怖いので外で作業しました)
1マスごとにサイズが微妙に違うので、これも原寸合わせで時間がかかりました💦。
しかも、余った2枚は使い道がないので困りました。捨てることもできないので、適当な場所に2枚重ねで詰め込んでおきました😅。
勢いで防音シートも貼りました。今回は94cmのまま重ね貼りしたので、前より時間はかかりませんでした。しかも、仕上がりがキレイ!
LANケーブルが2部屋共用なので、隣の部屋と繋がる穴を付けました。
短いイレクターパイプが丁度良いサイズだったので、それを押し込んでずれないように、周りを余った防振シートで覆って、タッカーでガチガチに固定しておきました。
この後、吸音パネルを貼り付けるベース、かつ防音シート間に空気の層を作るために、プラダンを貼り付けて行きます。
これは軽量なので、基本は両面テープで固定で、ピンポイントでタッカーで止めて落ちないようにしました。
こっちは、91x60cmにカット済のもの(ちょっとお高い...)だったので、比較的短時間で終わりました。
あとは、吸音パネルを虫ピンでプラダンに差し込むだけですが、時間切れなので、今日はここで終了です。
5日目:プラダン(残り)と吸音パネル貼り
反対側のプラダン貼りが残っていたので作業します。
こちらは、既存の半透明のプラダンを再利用しました。
ただ、こっちはめちゃめちゃ時間がかかりました。理由は、既存のプラダンが一部カット済でバラバラの長さになっていたからです。最終的には、プラダンの切れ端などを無理やり繋ぎ合わせて、なんとか全面を覆うことが出来ました(ふぅ)。
この上に吸音パネル(32x32)を96枚ひたすら地道に貼り付けました。(簡単だと思ってたけど1日仕事でした😱)
虫ピンですけど、裏に柱があると全然入って行かずに折れ曲がってしまいます😭。これを曲がらないように丁寧に打ち込んでいたので時間がかかりました。
なので、最後の方は柱を避けるようにしてピンを打ち込んで効率化しました!(遠目には虫ピンは見えないので場所はどうでも良かった💦)
さらに面倒だったのが、端っこの30cm未満になる場所です。最初はカッターで簡単に切れるもんだと思ってましたが、密度が高くてカッターでは短距離しか切れません。。
そこで、試しに丸ノコでカットしてみたら、きれいに切ることが出来ました!(さすが)
微調整はカッターでして、配線の穴付きの場所もきれいに埋めました!
6日目:吸音パネル(続き)
もう片面もがんばって吸音パネルを貼っていきます。
少し慣れて効率は上がったとはいえ、4~5時間はかかったと思います。(枚数が多いですからね💦)
でも、2回目なので昨日よりきれいに仕上がった気がします!
既存の1x4材が大量に余ったので、下に巾木(はばき)っぽいのを付けておきました。
これがないと、防音シートのはみ出た部分が見えてしまうので、化粧板という意味合いもあります。
最後にLANケーブルを配線して、穴にエアコンの配管用の粘土を詰め込んで完成です!
おわりに
今回は本格的な壁の製作ということで、お金も時間もかなりかかってしまいましたが、それなりにちゃんとした壁が出来て良かったです👍。
肝心の効果は、隣の部屋のラジオの音が遠くで聞こえる(言葉としては理解できない)くらいに防音で来たので、素人としては上出来だと思います。(薄い壁なので無音までは求めてません)
これで、子供が夜更かししても、もう片方の部屋で静かに寝れるようになったので、10年先も安心ですね!(友達呼んで大騒ぎされたら無理だけどw)
では、また!
てつ
こんにちは。
DIYで壁を造ってしまうなんてほんとすごいですね!!ほんとお疲れさまでした。
プロに頼むとそれなりの費用が掛かりそうな内容ですけど、そこをDIYでやろう!なんてなかなか思えないですし、それをやってしまうところがYANASOさんのすごいところだと思います。
達成感もかなりあったんだろうな~と想像します。
娘さんたちは感謝してましたか~?
ではでは。
YANASOからてつへの返信
コメントありがとうございます。
ぶっちゃけ全然やる気はなかったんですけど、一度初めてしまうと最後までやるしかないので、あとは気合です(苦笑)。
1~2日で手早く仕上げる大工さんって、やっぱりすごいと思います。
感謝の言葉は、、、特にないですねw。